<Header>
<Author: 魏徵>
<Title: 述懷>
<Format: 格式不明>
<Year: 2013>
<BookName: 大人の国語力がつく漢詩一〇〇選>
<Translator: 守屋洋>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 述懷（じゅつかい）>
<BookPage: 52-56>
<UsedPage: 5>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
中原初逐鹿，
投筆事戎軒。
縱橫計不就，
慷慨志猶存。
杖策謁天子，
驅馬出關門。
請纓繫南粵，
憑軾下東藩。
鬱紆陟高岫，
出沒望平原。
古木鳴寒鳥，
空山啼夜猿。
既傷千里目，
還驚九折魂。
豈不憚艱險，
深懷國士恩。
季布無二諾，
侯嬴重一言。
人生感意氣，
功名誰復論。
<End Poem>
<Translation>
またもや乱世となり各地の群雄が天下取りをめざしたとき、私も文筆をなげうって戦場に身をさらしてきた。しきりに合従連衡をはかって事は破れたけれども、やらんかなの気持だけは、今もなお胸のなかにたぎっている。
馬の鞭を杖がわりにして天子に拝謁し、その命を受けて、今、馬を駆って函谷関を出るところだ。かくなるうえは、天子から賜わった冠のひもで南粤王を縛りあげた終軍のように、あるいは車の横木にもたれたまま弁舌ひとつで東方の国々を帰服させた殿食欺のように、私も大きな手柄を立てる覚悟である。
曲りくねった道をたどって高い峰へと登っていけば、はるかかなたに平原が見え隠れしている。古木には冬の鳥がさびしげに鳴き、人気のない夜の山には猿が悲しげに啼いていいる。
千里のかなたへ目をこらすにつけても心は痛み、思いは幾度も幾度も遠い故郷へと飛ん でいく。私とて厳しい困難にたじろがないわけではないが、国士として遇してくれた天子の恩には、なんとしても報いなければならない。
昔、季布という俠客は一度約束したことは違えたことはなかったし、侯贏という人物もたった一言の約束におのれの命をかけた。人間であるからには男同士の意気に感じるもの、 一身の功名などは問題とするに足りない。
<End Translation>
<Formatted Translation>
またもや乱世となり各地の群雄が天下取りをめざしたとき、
私も文筆をなげうって戦場に身をさらしてきた。
しきりに合従連衡をはかって事は破れたけれども、
やらんかなの気持だけは、今もなお胸のなかにたぎっている。
馬の鞭を杖がわりにして天子に拝謁し、その命を受けて、
今、馬を駆って函谷関を出るところだ。
かくなるうえは、天子から賜わった冠のひもで南粤王を縛りあげた終軍のように、
あるいは車の横木にもたれたまま弁舌ひとつで東方の国々を帰服させた殿食欺のように、私も大きな手柄を立てる覚悟である。
曲りくねった道をたどって高い峰へと登っていけば、
はるかかなたに平原が見え隠れしている。
古木には冬の鳥がさびしげに鳴き、
人気のない夜の山には猿が悲しげに啼いていいる。
千里のかなたへ目をこらすにつけても心は痛み、
思いは幾度も幾度も遠い故郷へと飛ん でいく。
私とて厳しい困難にたじろがないわけではないが、
国士として遇してくれた天子の恩には、なんとしても報いなければならない。
昔、季布という俠客は一度約束したことは違えたことはなかったし、
侯贏という人物もたった一言の約束におのれの命をかけた。
人間であるからには男同士の意気に感じるもの、 
一身の功名などは問題とするに足りない。
<End Formatted Translation>